導入
バスフィッシングでよく耳にする「バーサタイルロッド」。
M(ミディアム)とMH(ミディアムヘビー)、どちらも万能と呼ばれる存在です。
けれど実際には、よく使うルアーの重さやスタイルによって“自分にとってのバーサタイル”は変わります。
Mは中量級ルアーを幅広く扱える柔軟さが魅力。
一方で、スピナーベイトやフリーリグ、ジグなど、少し重めのルアーやカバー絡みの釣りを軸にするならMHの方が頼りになる。
つまり――
バーサタイルロッドは一つではなく、アングラーのスタイルによって形を変える。
今回はその中でも「MHロッド」の強みと特徴を掘り下げ、Mとの違いを整理して解説していきます。
MHロッドとは?(定義と特徴)
- ルアーウェイト:10〜28g(3/8〜1oz前後)
- 長さ:6’7〜7’0インチが基準
- テーパー:ファースト〜レギュラーファーストが多い
👉 張りがあるのに硬すぎない――この“ちょうどいい力加減”がMHロッドの魅力です。
Mロッドとの違い ― どちらもバーサタイルになり得る
- Mロッド:軽量リグやシャッド、小型ルアーを中心にする人にとってのバーサタイル
- MHロッド:重めの巻物やジグ、フリーリグを多用する人にとってのバーサタイル
👉 どちらが正解かではなく、「自分がどんなルアーやスタイルを好むか」で答えが変わります。
MHロッドのメリット
- ライトカバー(アシ・ブッシュ)を攻略可能
- 強めの巻物(スピナーベイト、ブレードジグ、ディープクランク)を扱える
- スイムジグやシャッドテールで“巻き+掛け”ができる
- フットボールジグやフリーリグでのディープ攻略に最適
MHロッドのデメリット
- 1/4oz以下の軽量ルアーは扱いにくい
- 本格的なヘビーカバー攻略にはH以上が必要
👉 守備範囲は広いが「全能」ではない。M同様、得意不得意を理解して選ぶことが大切です。
MHロッドの真骨頂 ― ハードボトム攻略
特に 6フィート7インチ前後のソリッドティップ搭載MHロッド は、フットボールジグの操作で真価を発揮します。
- ボトムの岩や段差にルアーをあえて引っ掛ける
- ソリッドティップの繊細な柔らかさでテンションを絶妙にコントロール
- 根掛かりを防ぎながら、自然に外す動きでバイトを誘発
👉 硬さだけでなく「柔らかさ」があるからこそできる操作です。
ボトム攻略の深い魅力ですが、ソリッドティップについては別の記事でじっくり解説します。
初心者におすすめのMとMHの活用法
バス釣りのスタートではMロッドが安心の選択肢。
ただし、カバーや重めのルアーを使いたくなるとMHが欲しくなる場面は必ず出てきます。
👉 「M+MH」の2本体制こそ、釣りの幅を大きく広げる最短ルート。
- Mロッド → 軽量リグや食わせ寄りの展開に強い
- MHロッド → 重めルアーや掛け寄りの展開に強い
どちらも大事で、どちらもバーサタイルになり得る。
結局は「自分がどういう釣りを軸にするか」で選ぶべきなのです。
まとめ
バス釣りは、エリア選びからルアー選び、そのルアーを操るロッド選びまで、あらゆる選択が結果に直結するスポーツ。
MロッドもMHロッドも、どちらか一方が絶対に正しいわけではありません。
- 軽量ルアーを多用する人にとってはMがバーサタイル
- 重めルアーやリグを多用する人にとってはMHがバーサタイル
👉 つまり「バーサタイル=人それぞれ」。
自分のスタイルに合った1本を見つけた人こそ、多くのバスを手にすることができるのです。